1ちーたろlove&peace ★2020/01/08(水) 15:57:10.00ID:L7KXVDGl9 2020/01/08
今回のテーマは、「トランプのイラン司令官殺害の動機」です。ドナルド・トランプ米大統領は2020年1月3日、イランの英雄ガセム・ソレイマニ司令官をイラクで無人機攻撃により殺害しました。トランプ大統領は米国に対する「差し迫った脅威」を司令官殺害の理由に挙げました。
しかし、トランプ大統領の司令官殺害の動機は一体何だったのでしょうか。本稿ではトランプ氏の動機に焦点を当てます。
2012年と2013年のツイッター
大統領に就任する前の2012年10月9日、トランプ氏は自身のツイッターに再選を狙うバラク・オバマ前大統領に関して、「オバマの支持率が急落している。彼がリビアかイランを攻撃するのを注意してみろ。彼は絶望的だ」と投稿しました。同月22日には「再選のために戦争をするというイランカードをオバマに使わせるな。共和党、気をつけろ!」とツイッターで警告を発しています。
さらに、トランプ氏は2013年9月16日、「オバマ大統領は面子を保つために、ある時点でイランを攻撃するだとう」とつぶやきました。
2012年米大統領選挙において筆者は、研究の一環として南部バージニア州フェアファックス市にあるオバマ選対に入り、ボランティアとして活動をしていました。筆者が知る限りでは、選対の中でオバマ前大統領のイラン攻撃の可能性について話題が挙がったことはありませんでした。ただ、トランプ氏は再選を狙うオバマ前大統領が投票日の直前にイランカードを使用して戦争を仕掛けてくるとみていました。
「心のブレーキ」と「最大のジレンマ」
オバマ・トランプ両氏の立場は、今逆転しています。上で紹介した3つのツイッターを読むと、再選を狙うトランプ大統領の頭の中には、自身の面子及び支持率維持のために、イランカードを切って、大規模な攻撃を加えるというオプションが存在しているとみてよいでしょう。
ただし、トランプ大統領は支持者を集めた集会で「自分は若い米兵を帰国させるために、大統領に選ばれた」と繰り返し主張しています。トランプ支持者は世界の出来事に対する米国の無関与を支持しているので、中東に米兵3000人を増派する決定は公約違反に成りかねません。
従って、イラン攻撃の決断に迫られたとき、トランプ大統領の心にブレーキがかかる可能性は否定できません。その結果、トランプ氏は「最大のジレンマ」に陥ることになります。
司令官殺害の動機
年末から年始にかけて一連の流れがあました。昨年12月19日、キリスト教福音派の雑誌「クリスチャニティ・トゥデー」が論説で「トランプ大統領は上院か次の選挙で罷免されるべきである」と訴えました。キリスト教福音派は、トランプ大統領の支持基盤の一角を構成しています。
ピュー・リサーチ・センターによると、2016年米大統領選挙でキリスト教福音派の81%がトランプ大統領、16%がヒラリー・クリントン元国務長官に投票しました。キリスト教福音派においては、トランプ氏がクリントン氏に対して65ポイント差で圧勝しました。
トランプ大統領はホワイトハウスで閣僚会議を開くとき、中絶反対のベン・カーソン住宅都市開発長官を指名して、閣僚全員で神にお祈りを捧げます。
ちなみに、カーソン氏の父親は牧師でした。トランプ大統領はこの場面を米国民に公開しています。それほど、キリスト教福音派に配慮している訳です。
にもかかわらず、キリスト教福音派から罷免発言が飛び出すと、トランプ大統領は1月3日、急遽同派の集会で演説を行いました。そこで、トランプ氏は反イランの信徒に向かってソレイマニ司令官殺害の正当性を訴えました。
要するに、再選の鍵を握るキリスト教福音派のトランプ離れを食い止めたいという強い思いが、司令官殺害の動機の1つあったとみることができます。
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/18352?page=2&layout=b
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