1首都圏の虎 ★2020/01/06(月) 12:18:12.63ID:teG/00wC9 <イラン革命防衛隊「クッズ部隊」のスレイマニ司令官を殺害したアメリカに、イラン指導部は報復を誓っている。国連制裁下にあったイランだが、実際の軍事力はどのくらい強力なのか>
米軍は1月3日、イラクの首都バグダッドでイラン革命防衛隊「クッズ部隊」のカセム・スレイマニ司令官らを空爆により殺害した。これに対し、イラン指導部はアメリカへの報復を誓っている。
イランの出方はまだ明らかでないが、トランプ米大統領は中東での米軍のプレゼンスを強化し始めている。イランの報復攻撃に備えて、最大3500人の米兵を中東に増派する方針だとされる。
イランの軍事力は、どのくらい強力なのか。最大の強みは、中東諸国で最も高度なミサイル兵器と、同地域最大規模の常設軍だ。加えて、アメリカとその同盟国に対して反感を抱くイスラム教シーア派武装勢力の支持も得ている。シーア派の反米感情は、今回のスレイマニ殺害でいっそう強まりつつある。
世界各国の軍事力をランク付けしている米グローバル・ファイヤーパワーの最新ランキングによれば、イランは世界で14位。これは、近隣のライバルであるイスラエル(17位)、サウジアラビア(25位)より上位だ。
イランは2010年以降、国連制裁により兵器輸入を制限されてきたため、保有する外国製兵器の多くが時代遅れになっていると考えられている。欧米製の兵器は1979年のイラン革命前のものだし、旧ソ連製や中国製の兵器の一部も古くなってきている。
しかし、イランはそうした弱点を強みに変えようとしてきた。例えば海軍の主力は小型高速艇だ。これが群れをなして一斉に外国の大型艦に押し寄せる戦法を磨いている。
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中ロと合同軍事演習も
一方、イランは国産兵器の開発でも大きな進歩を遂げてきた。「ホルダード3」「メルサド16」「ババル373」など、地対空ミサイルの開発にも成功している。「ホルダード3」は、昨年6月に米軍の最新鋭無人偵察機グローバルホークを撃墜した兵器だ。
このほかにも、ロケット砲の「ファジル5」や短距離ミサイルの「ゼルザル」、射程約2000キロの弾道ミサイル「ホラムシャハル」などの国産兵器がある。長距離巡航ミサイルの「スーマール」は、ヨーロッパも射程に収める。
ドローン(無人機)もイランが力を入れている分野だ。偵察機や戦闘機のほか、「自爆攻撃」用のドローンも開発している。
ミサイルやドローンの一部は、レバノン、イラク、シリア、イエメンなど、親イランのシーア派武装勢力に供与されていると言われる。これが敵対国(つまりアメリカ、イスラエル、サウジアラビア)に対する強みになっている。
このように周辺国のシーア派武装勢力を支援する戦略を主導してきたのが、今回殺害されたスレイマニだった。この戦略は、スレイマニが死亡しても続く可能性が高い。イランの最高指導者ハメネイ師はイスマイル・ガアニ副司令官を後任の司令官に指名し、戦略を継続する方針を打ち出している。
イラン政府は、イランを国際的に孤立させようとするアメリカの動きに対抗するために、新しい連携も模索している。12月には、インド洋とオマーン湾で中国およびロシアと初めての合同海上軍事演習を実施した。中国とロシアは、最近のアメリカとイランの緊張に関して主にトランプ政権を非難している。トランプ政権にとって、イランは容易な相手ではなさそうだ。(本誌1月14日号の14、32ページに関連記事)
1/6(月) 11:39配信
ニューズウィーク
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200106-00010001-newsweek-int
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