11号 ★2020/01/02(木) 22:26:54.67ID:o05HvWeu9 「ぶっ殺してやる」
 2019年5月28日、長年引きこもりを続けていた岩崎隆一元容疑者(当時51)はそう叫びながら暴発したという。
 神奈川県川崎市の小田急線登戸駅前で、私立カリタス小学校のスクールバスで登校しようとする児童たちに、両手に包丁を持ち襲いかかった。

 同小6年の栗林華子ちゃん(享年11)と、同校に娘を通わせていた外務省職員の小山智史さんを殺害したほか、18人に重軽傷を負わせたが、犯人は直後にみずから首を切って自殺─。半年後の11月に容疑者死亡で不起訴となり、動機不明のままで事件は終結した。

いまだ悲しみの中にいる家族

 犯人は幼いころに両親が離婚したため、川崎市内の伯父宅に預けられて育った。そこで同居していたいとこがカリタス出身だったので、そのコンプレックスが原因にあるのではないか。
 さらには、引きこもりだった犯人が、80歳代の伯父夫婦が施設での暮らしを検討していたので不安を覚え自棄になったのではないか、などとその動機が囁かれた。
 その伯父宅に行くと、雨戸が閉められていて、庭草ものび放題で人けはなし。
「事件当日、ご夫婦で記者に追いかけられて、車で逃げる姿を見たのが最後。それ以来、1度も戻ってきていませんね。老人ホームに入られたと思いますよ。特に奥さんの身体が悪かったですし、ご主人も高齢でしたから」(近所の住民)

 この事件は、少女だけではなく、小山さんというミャンマー語のスペシャリストが亡くなったことも衝撃を与えた。
 小山さんが通訳を務めたことのある上皇ご夫妻やミャンマーのアウンサン・スー・チー国家顧問からも弔意が寄せられたのだ。

 事件から半年が過ぎ宮崎県の実家に取材を申し込むと、「いまはまだお話ができる状態ではないので申し訳ありません」と父親と思われる男性が言葉少なに語るのみだった。

 智史さんの知人が、遺族の心境をこう推し量る。
「智史さんの奥さんはまだショックから立ち直れておらず、子どもさんも現場を目撃しているので、トラウマが残っているようです」
 智史さんは、東京外国語大学時代に夫人と知り合い、その影響でミャンマー語にのめり込んでいったという。
「ただ、ご遺族はメディアには出られるような状態ではないが、一方では事件を風化させたくないという思いもあるので、かなり葛藤もあるようです」(同・知人)
 別の知人は、こう重い口を開いてくれた。
「実家のご家族としては、もちろん“なんでうちの息子が”“許せん”という思いが強いはずです。近所には智史さんが亡くなったことを知っている人もいて、その話題になるのがつらいのでしょう。家にこもっているような状態になっています。かわいそうですよ」
 なんの落ち度もない人々を殺め、遺族にも立ち直れない傷を負わせた犯人の罪はあまりにも重い。

2020/1/2
https://www.jprime.jp/articles/-/16843

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