1ごまカンパチ ★2020/06/19(金) 07:50:32.96ID:cNjUdlBp9 https://news.yahoo.co.jp/articles/f7d8c811993aeebb23f53abb3e5190adaed550ce
 新型コロナウイルスによる外出制限などを理由に、輸血用の血液が不足する事態が起きている。
世界各国で血液の確保が喫緊の課題となる中、いま注目されているのが新たな赤血球の開発だ。

このほど米国のニューメキシコ大学などの国際研究チームが、赤血球と同等の機能を持つ「人工赤血球」を開発した。
赤血球元来の能力を兼ね備えただけでなく、それ以上の機能を持つ高性能な赤血球が誕生したと話題を呼んでいる。

■本物の赤血球から再構築された「人工赤血球」
今年5月に科学誌の『ACS Nano』で発表された人工赤血球は「再構築赤血球(RRBC:Rebuilt Red Blood Cells)」と呼ばれ、
まさに人間の赤血球から“再構築”する手順で作られている。
まず血液から採取した赤血球を「シリカ」と呼ばれる物質でコーティングする。
その周りに正と負に帯電したポリマーを塗装し、内部のシリカを除去して赤血球の「レプリカ」を完成させ、さらに赤血球の膜で覆って仕上げられた。

実験では、この人工赤血球に柔軟性があることも立証された。
形状を変えて細かな毛細血管にまで行き届き、その後の形も元に戻る。そのため体内の隅々にまで酸素を循環させることができるという。
大きさや形だけでなく、酸素の運搬能力も本物の赤血球と類似しているため、赤血球としての機能を十分に果たすとされた。
またマウスの体内に投与した場合、人口赤血球は体内に48時間持続し、4週間経っても毒性は見られなかった。

■人工赤血球を自在に動かす「プラスアルファ」の機能
科学ニュースサイトの『SciTechDaily』によれば、これまで各国でさまざまな人工赤血球が開発されたものの、赤血球の機能をすべて補えるものではなかった。
そうした問題を解決すべく、今回開発された人工赤血球は、元来の赤血球に取って代わることができるだけでなく、さらなる可能性も秘めている。
人工赤血球の中に薬剤などの物質を入れ、磁気誘導で自在に動かすことができるという。
たとえば、体内の局所を狙って送り届けるといった働きができるため、科学ニュースサイトの『Phys.org』はがん治療などにも期待できると伝えている。
実用化に至るまでにはまだ時間がかかるとみられているが、研究チームは毒素を検出するなどさらなる可能性も示唆している。

新型コロナウイルス感染拡大の影響でひっ迫する医療業界に一縷の望みをもたらした人工赤血球。
今後、人間の手によって生み出されたこの小さな個体は、現代の想像をはるかに超えた医療革新をもたらしてくれるかもしれない。

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