様々な“副作用”が指摘される日銀の異次元金融緩和をどのように修正していくのでしょうか。国会で次期総裁候補の植田和男氏への意見聴取が行われ、植田氏は「当面、現在の金融緩和を継続する」と表明しました。特に注目されたのは黒田総裁が明言してこなかった「出口戦略」についての発言です。
■「金融緩和を継続することが適切」と国会で語った次期日銀総裁候補 株価は一時350円以上値上がり
24日、国会で植田氏に対する意見聴取が行われ、植田氏は、当面、現在の金融緩和策を継続する考えを示しました。
次期日銀総裁候補の植田和男氏
「今後とも情勢に応じて工夫を凝らしながら金融緩和を継続することが適切である。しっかり経済を支え企業が賃上げできる環境を整えることが重要。」
また、植田氏は、日常生活の中で物価高騰を感じる点を問われ、こう答えました。
植田和男氏
「毎日昼ご飯はコンビニの弁当で済ませている。ここ1年くらいの間に例えば450円くらいの弁当が500円を超す水準に値上がりしたなというあたりは実感している。」
黒田路線の金融緩和が当面続くという受け止めから、市場はすぐに反応。日経平均株価は、一時350円以上値上がりしました。
■異次元緩和の“出口”にも言及 専門家の評価は「極めて安全運転だった」
また、“政府の借金を日銀が肩代わりしている”と、揶揄されるなど、緩和の“副作用”が指摘される中、異次元緩和からの卒業、つまり“出口戦略”について、植田氏は・・・。
植田和男氏
「様々な副作用を生じさせている面は否定できない。(2%の物価上昇の目標が)見通せるようになると見込まれる場合には、金融政策の正常化に向かって踏み出すことができる。」
金融政策を正常化する出口に言及する一方で、日銀が掲げる2%の安定的な物価上昇の目標達成については「時間がかかる」と、慎重な姿勢を示しました。
専門家は・・・。
東海東京証券 佐野一彦 チーフ債券ストラテジスト
「極めて安全運転だった。出口をある程度示す市場との対話という意味での重要性を認識している。」
「自分に課せられている使命は、魔法のような特別な金融緩和策を実行することではない」とも述べた植田氏。金融政策正常化への課題は山積しています。
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